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錦秋の伊那谷にて2019(10)
日野
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何十年も置かれているであろう廃車体の、ほぼ同アングルの10年越しの写真を並べてみて、どちらが最近のものかという質問をしたらどのように答えるか。
ボロっちくなった方が今と答えるのがほとんどのはずですが、この2枚ではそうとはならず、上が2008年5月撮影、下が2019年11月撮影で、ぱっと見て綺麗な方が最近です。

日野
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日野

日野自動車工業
バス廃車体集会所

長野県にて
2019年11月撮影

バスを道路と川の間のわずかな土地に据え付け、電気が通して立派な集会所にしています。
ゴミステーションも近くにあり、川側には樹木を植えてある様子もあり、地域の拠点になっています。
雨どいより上がブラウンに塗られ、バス車体と言うより家の屋根という感覚で色が塗られています。
定期的に塗り直しが行われているようで、屋根には一部に褪せた塗り残しが見られます。

日野

ボディのメンテナンスだけに留まらず、斜面地に安定させるためにしっかりとした基礎が造られていて、ここも最近補修されたように綺麗になっていました。
ここまで手間暇をかけた廃バスはなかなか見られたものではありません。

どこが元祖で、誰に倣って増えたのか、各所で見られる廃バスを利用した休憩室や集会所。
古くは戦後に空襲で焼け出された人々のバラックのかわりにバスの廃車体が活用なんてこともありましたが、これは非常時。
通常時に目を転じると、廃車体を再利用するという歴史はバスではなく電車にもあり、戦前には現在の江ノ電が海岸に廃車体を並べてバンガローとして営業をしていたこともあるくらいで、ただ潰してしまうには惜しいと、潰れるくらいまでは使ってみようとやっていたのは確かなこと。
そのような考えで据え置かれたものは、10年使えればくらいに姿を消していったはずで、今日に残るのは維持管理が行われている幸せな1台1台といえます。

コメント:管理人
【2020/03/05 06:00】 | バス | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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