
雨にも負けず、堂々の姿で並んでいた3台。
ともに日産によって過去のものとされてしまった、
DATSUNとプリンスのヒーロー達です。

ニッサンプリンス・スカイライン1500バンデラックス(V51B-3)(昭和43年式)
並んでいたスカイラインとクリッパーはともにプリンス自動車工業からの継承車。
昭和41年の合併後、スカイラインのバンモデルのスカイウェイは名前をスカイラインバンに改められ、
さらにはプリンスからの継承車すべてに漏れずプリンスの冠のまえにニッサンの大冠が被せられます。
優美な名を捨て、ニッサンの冠を被り、さらにC10系へのFMCでプリンスの冠を脱ぎ去ります。
会場に来ていた有名過ぎるこの個体は、日産合併後からC10系へのFMC直前の年式でありますが、
プリンスのサービスカーカラーに塗られたプリンス推しで、
グリルはスカイウェイのモノに替えられていました。

ニッサンプリンス・クリッパー(655L)(昭和43年式)
並びのもう1台のクリッパーも有名な個体で、スカイラインバンと同年式です。
この個体の年式を最後にエンジンがプリンスのG-2からニッサンのH20に換装され、
昭和51年のFMCでキャブオールと姉妹車となるまでフォルムこそ残ったものの、
名前からプリンスが落ちるとともに、フロントに掲げられていたPRINCEもNISSANとなりました。
リアの最大積載量の左には薄っすらとノンスリップの文字が見て取れ、
悪路で威力を発揮するノンスリップデフを装備したクリッパーは、
その登場時の自動車ガイドブックに、プリンス・ノンスリップ・クリッパーと表記されており、
道を選ばず走りまくるクリッパーはプリンスご自慢の1台でした。

ダットサン260Cエステート(WH230)(昭和47年式)
オーストラリアから里帰りを果たしたセドリックの輸出車ダットサン260C。
ニッサンを冠するセドリックも、海外へと出せば全てDATSUNだったという時代があり、
それこそ日産自動車という社名よりもダットサンというブランド名が有名になったため、
こりゃイカンぞという具合になり昭和56年にNISSANに統一するように決めて、
海外はおろか国内のサニーもブルーバードまでもがニッサンとなりました。
海外ブランドとしてDATSUNが復活をした2013年に、
イベントで往時のDATSUNを見ることができました。
コメント:管理人