2013/10/20
第17回クラシックカーフェスティバルinところざわを見に行ってきました。(2)



大宮富士工業
ダイナスター(T73A)(昭和29年式)
製造者である大宮富士工業は、前身を軍用機メーカーの中島飛行機に発し、
終戦後、GHQの命により中島飛行機が解体されてできた1社で、
この解体により後にプリンス自動車工業となった富士精密工業など、
多くの会社に分かれて民需機械製造に転換をしました。
写真のダイナスターは、大宮富士工業から昭和28年に、
軽自動車免許で乗れるを売りに、オートバイの後部に荷台が付いた軽三輪車として登場したもので、
この個体は昭和29年5月に、車体左側の張り出した部分にエンジンを格納した改良モデルで、
199ccエンジンの左輪駆動車になり最高速度は45kmをマークしました。
写真のモデルを出した直後の7月に大宮富士工業は他の分離企業と再結集し富士重工業となり、
合理化のため主力モデルとなっていたラビットスクーターを三輪化したモデル(T75)に、
昭和31年4月に置き換えられて消滅をしてしまいます。
と、ダイナスターの略歴を書きなぐりましたが、
超が付くようなレア車というのは疑いようのない1台が、
昨年現オーナーによって入手され、整備の上自走できるようになった由ですが、
フェスティバル当日の雨は、フルオープンのダイナスターにも容赦なく襲いかかり、
心ばかりにビニール傘が置かれていましたが、出てくるには苦しすぎる日でした。

右後部にはダイナスターのプレートが、

そして左後部にはくろがね号自動三輪車という文字と、
長野県上田市のくろがねの販売店を示すプレートがあり、
当時はくろがねの販路を利用して販売がされていたのでしょうか。
また、地域ごとに販売店のプレートがあるのならば、
この個体、もしや長野から発掘された個体なのでしょうか。
オーナー氏の姿を捉えられず、推測のみで書いておりますが、
自動車雑誌で詳しく紹介されるのを待ちたいと思います。
コメント:管理人
参考資料:国産三輪自動車の記録(三樹書房)
コメント
てるてる家族でご覧になられた三輪車は、もっと大きく排気量も700~1000ccある戦前からの三輪自動車の系譜にあるモデルであろうと思います。
年式を思えばサビは少ないくらいに思え、どういった環境で復活の時を待っていたのかも気になりました。
2013/10/24 23:24 by 管理人 URL 編集
さび具合が良いです。
2013/10/21 19:36 by シャオ URL 編集
雨だというのに、所沢駅で川越方面からの電車にワンサカ観光客らしき人々が乗っていたのは、そのせいだったのですか。
旧車趣味人にして不覚かもしれませんが、地元の祭りに参加するという方が、趣味以上のものと言えるでしょうから、お気を落とさずに。
2013/10/20 22:45 by 管理人 URL 編集
不覚にも
2013/10/20 22:34 by 魔洲魅丸 URL 編集